ラグビー日本代表がW杯2015で起こした『世紀の番狂わせ』とは?

ラグビー日本代表の世紀の番狂わせ

2015年ラグビーワールドカップの日本代表チームが、初戦で大会の優勝候補である南アフリカ代表を最後のワンプレーで逆転勝利し、日本を歓喜の渦に巻き込んだ一戦である。

日本代表の歴史的快挙を振返ってみよう

ラグビーは番狂わせが起きにくいスポーツだと言われている。なぜなら、一発勝負や瞬間的に決着がつくスポーツではないからだ。

その状況下で、ラグビーワールドカップ日本代表チームは、世界中に衝撃を与えた。
ラグビーW杯史上いやスポーツ史上で、【最大の番狂わせ】として称され、激闘を制したラグビーワールドカップ日本代表チームに感動と称賛の声が全世界から送られた。
翌日、各国のメディアは「ラグビーワールドカップ史上最大の衝撃」「スポーツ史上屈指の番狂わせ」と報道し、新聞紙面のトップを飾った。

ラグビーワールドカップ2015の日本代表チーム初戦が行われたのは、2015年9月19日イングランド南東部にあるブライトン。

これまでのラグビーワールドカップにおける日本代表の戦績は、1勝2分け21敗。1987年の第1回から7大会連続で出場しているにも関わらず挙げた勝利は、たったの【1勝】だけである
その1勝は、ラグビーW杯1991年大会で対戦したジンバブエ代表から挙げた1勝のみ。それから28年間、一度も勝てない。

対戦相手の南アフリカ代表は、ラグビーW杯では2度の優勝をしており、『オールブラックス』ことニュージーランド代表と並び世界で1、2を争うラグビー強豪国の一角だ。
力の差は歴然で、ラクビーワールドカップ日本代表の勝利を口にする者はいない状況であった。
ブックメーカーのオッズも34倍と、勝負が成立するギリギリのラインであった。

しかし、この状況に臆するどころか、むしろ楽しんでいる男たちがいた・・・。

「体の小さいことを言い訳にするな」!!

歴史的勝利の立役者のひとりに、ヘッドコーチであったエディー・ジョーンズがいる。

2012年春、「日本ラグビーの歴史を変えよう」という思いを胸に、エディー・ジョーンズはラクビー日本代表のヘッドコーチを引き受けた。
ラグビーW杯2003年大会で、ヘッドコーチとして母国オーストラリア代表を率いて準優勝。次の大会であるラグビーW杯2007年大会で、南アフリカ代表のテクニカルアドバイザーとして優勝。指導者としてすごい戦績を残していた。

ラグビー日本代表のヘッドコーチについたエディー・ジョーンズは【JAPAN WAY】を合言葉に、
・「体の小さいことを言い訳にするな!」
・「勝つためにできることは何でもする!」

これらの言葉を選手たちに浴びせ続け、日本代表チームが世界で勝つために厳しいトレーニングを選手達にやらせ続けた。徹底的な食事コントロールで筋肉量を増やし、相手を倒すタックルを格闘家を呼んで勉強させ、タフな日程で試合を組んだりと、選手たちに負荷をかけ続けた。
その成果が実って、ラグビー日本代表は世界ランキングが9位まで上がってきていた。

迎えたラグビーワールドカップ2015大会、日本代表は予選で「南アフリカ」「スコットランド」「サモア」「アメリカ」と対戦するプールに入った。
当時の南アフリカの世界ランキングは、2位。誰もが、初戦はあきらめ、第2戦のスコットランド戦からエンジンを掛け予選突破をめざすところだ。

しかし、男たちは違っていた・・・。

9月19日の日本代表の初戦、ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ、グラウンドで国歌斉唱をする15人、控えの選手、関係スタッフ、全員が、目の前にいる世界ランキング2位の南アフリカを倒すことを考えグラウンドを見つめていた。

南アフリカのキックオフで試合が始まった、平均身長・平均体重で日本代表チームを上回る巨漢たちが、日本人選手に次々に襲いかっかってくる展開。誰もが予定していた展開である。
だが日本代表チームは負けなかった。
エディー・ジョーンズが行ってきた史上稀にみる厳しいトレーニングの数々をこなしてきた日本代表チームは、巨漢の南アフリカの選手たちにひるむことなく、低いタックルを掛け足を止めた。

世界のラグビーファンは目を疑っていた。「南アフリカが前に進めない。」タックルに続くタックル。衝撃的な光景だった。

試合は、一進一退の攻防で迎えた後半28分、五郎丸歩がトライを奪って、29-29の同点。試合時間は残り12分、この展開をラグビーファンの誰が想像できただろうか。数トライの差が付き、肩で息をする日本代表チーム、勝利の美酒に酔いしれる南アフリカ代表チームのサポーター、試合前に当然のように想像されていた光景とは全く違うことが今、目の前に起こっているのだ。

「カモーン! ジャパーン!」

その後、ペナルティーゴールを決められ3点差。1トライで逆転できる点差であった。
ラグビー日本代表チームは、あきらめない。ここまでの大健闘にスタジアムに駆け付けた観客全員が、日本代表チームを声援で後押しする。完全にホームゲームの状態となっていた。

残り時間は、10分。相手ゴール前絶好のポジションで、相手がファール!
世界中の誰もが、「ペナルティーゴールを狙え!」「引き分けに持ち込め!」と叫んだ!

これは、ラグビー日本代表のヘッドコーチのエディー・ジョーンズも同じ考えだった。
ヘッドコーチ室から「キック」の指示を出した。賢明な判断だった。世界ランキング2位の南アフリカに引き分けることの難しさを1番よく知る男だったからだ。

しかし、グラウンドで戦っていた日本代表選手(戦士)たちは、違っていた。
「勝つためにスクラムを選択しました。」と、あの瞬間を振返ってキャプテンのリーチ・マイケルは言った。

選手の誰もが同じことを考えていた。15人はひとつになっていた。
「勝たなければ歴史は変わらない。そのために過酷な練習に耐えてきたのだから」。

「カモーン! ジャパーン!」

この選択に、南アフリカ巨漢たちに火が付いた。日本代表チームに負ける訳がない。世界ランキング2位チームのプライドがそう思わせるのも、無理はない。

リスタート。右タッチライン際までボールを運んだ日本チームは一転左へボールを回し始めた。
一番左側には、パワーランナーのカーン・ヘスケスが最後の力を振り絞って走っていた。
そこに、ボールが回ってきた。ボールを掴んだカーン・ヘスケスは・・・。

ぜひ、最後の10分はご自身の目で、見て下さい。

ラグビーには、番狂わせは起こらない。本当だろうか・・・。

この後、ラグビー日本代表チームは、サモア、アメリカには勝利を挙げ、32年間挑戦し続けているラグビーワールドカップでたった1勝しかしていなかったラグビー日本代表チームは、このラグビーワールドカップ2015大会で残念ながら決勝トーナメントには進めなかったが、3勝を挙げる快進撃を遂げた大会だあった。
これによって、空前のラグビーブームが起こり、大会の象徴となった「五郎丸 歩」の、帰国後活躍は記憶に新しいことだろう。

このラグビーワールドカップ2015日本代表が歴史的快挙を成し遂げたゲームを、このサイトを訪れていただいた方には、忘れないで欲しいと思います。
何度でも、いろんな角度からこのゲームを振返って頂きたいです。
ぜひ、ご覧ください。

ハイライト①(日本代表の全得点シーン)

ハイライト②

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