ラグビーワールドカップ2019日本大会を控えて成長を重ねるラグビー日本代表。
その戦術や各選手の特徴について考察していきます!
前編の今回はチームを支える屋台骨のFWの選手たちについてです、それではどうぞ!
現在、ラグビー日本代表スコッドは、
・日本代表第三次トレーニングスコッド
・ナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)
の二つで構成されており、基本的にはこの中からラグビーワールドカップ2019日本大会の出場メンバーが選出されることになっています。
この代表スコッドの中から今回はFWの選手に注目して考察を行っていきます!
日本代表FWの選手たち
FWの選手といえば華やかなBKに比べて体を張ったきついプレーをこなす印象が強いですが、日本代表のFW選手たちはどのような面々になっているのでしょうか?
現在、第三次トレーニングスコッドとNDSの選手を合わせて33名のFWの選手が名を連ねております。
前回W杯では17名のFW選手の登録でしたので、約半数の席をめぐって過酷なポジション争いを行っています。
代表キャップ59の前回大会主将のFLリーチ マイケル選手や、日本代表のキーマンHO堀江翔太選手など経験豊富な選手がいる反面、代表キャップ0のラーボニ・ウォーレンボスアヤコ選手などニューフェイスの勢いも感じられる顔ぶれが揃っています。
また、日本代表になる条件として他国の代表歴がなく、
・出生地が日本
・両親または祖父母のうち一人以上が日本出身
・3年以上継続して日本に住んでいる
のどれか一つを満たしていれば日本代表資格を得ることができるので、外国籍の選手も数多く召集されています。
HO庭井選手のように日本人特有の仕事量でチームに貢献する対応の選手や、FLベン・ガンター選手のように外国人選手ならではの恵まれた体格を活かしたダイナミックなプレーが得意な選手と多様な選手がそろっている印象です。
ラグビーには多くのポジションがあるように、求められるプレー像も多様なので非常にバランスの取れたスコッド編成ということがわかりますね。
ポジションごとの注目選手
様々な特徴を持ったスコッド選手たちですが、ここからはポジションごとに注目選手を取り上げていきたいと思います!
【PR/プロップ】 稲垣 啓太選手
PRの稲垣選手は28歳ながら代表キャップ25と、若いころからその実力を評価されて日本代表スコッド入りを果たしてきました。
前回W杯での劇的勝利を遂げた南アフリカ戦でも途中出場、最後のスクラムを押し込むなど活躍して勝利に貢献しました!
186cm116kgと日本人離れした恵まれた体格から繰り出すタックルは強烈で、PRながらチーム内最多タックル数を記録する試合もあるほど。
また、運動量も驚異的で体力テストではFW陣で唯一稲垣のみがWTB陣と同じ距離を力走したといいます。
基本的にラグビー選手のPRはスクラム強化のため体重を求められることが多く、トップ選手でも平均体脂肪率は16~18%ほど。(これでも110キロ超の体重からしたらすごいですが…)
その中で稲垣選手は驚異の10%を記録しているそうです!
ハリルホジッチ監督時代に公表されたサッカー日本代表の香川真司選手の体脂肪率が約10%と稲垣選手とほぼ同等。
体重が2倍近くある稲垣選手がその水準を保っていることの凄さがわかりますね…
試合中に筋断裂をしても決して弱みを見せずに黙々とプレーする稲垣選手。
そのストイックな姿勢と強力なプレーぶりに注目です!
【HO/フッカー】 堀江 翔太選手
堀江選手は世界有数のHOとしてだれもが認める選手です!
セットプレーの安定感、フィールドにおけるスキルの高さ、チームをまとめるリーダーシップどれをとっても一級品です。
現在の日本代表キャップは58と代表経験豊富で、2011・2015と連続出場しており3大会連続出場の期待もかかる日本代表のキーマンです。
どのスーパーラグビーチームに行ってもレギュラーを張れると評される実力者で、実際にレベルズ・サンウルブズの2チームでレギュラーを獲得しています。
サイズは180cm104kgとそこまで大きくないものの、コンタクトの強さは屈強な南半球の選手たちにも引けを取らないどころか圧倒することさえあります!
他にも第1列の選手にはありえないようなバックフリップパスやグラバーキックなど多彩なプレーの選択肢を持っていて、堀江選手がチームにいると第三列やバックスの選手がもう一人いるような戦術が可能になります!
日本が誇る和製HOとして世界レベルの活躍を見せる堀江選手、現在はリハビリ中とのことでW杯までの回復が望まれます。
【LO/ロック】 ピーター・ラピース・ラブスカフニ選手
トップリーグのクボタスピアーズで活躍し、サンウルブズでもキャプテンを務め大活躍を果たしたのがこの人、ラブスカフニ選手です。
南アフリカ出身のラブスカフニ選手は2012年からスーパーラグビーの舞台に立ち、現在までに50キャップ以上を獲得する、まさにワールドクラスのプレーヤーです。
実はこの選手、一度南アフリカ代表に選出されていたことがあるのです!
基本的に過去代表歴のある選手は他国の代表にはなれませんが、ラブスカフニ選手の場合は試合出場がなかったために2019年には代表資格を得ることができる見込みです。
激しいブレイクダウンとワークレートで評価を受け、サンウルブズのチーム内ベストFW賞にも輝いた実績があります。
南ア仕込みの実直でパワフルなプレーが日本代表の力になることは間違いありません!
【FL・NO8/フランカー・ナンバーエイト】 リーチ マイケル選手
最後は日本代表の顔ともいえる前回大会主将であり、現在も日本代表キャプテンとして活躍するリーチ選手です。
高校生の時に札幌山の手高校に留学生として来日。その後は東海大学から東芝ブレイブルーパスと日本ラグビー界でステップアップし、日本国籍を取得。
チーフスやサンウルブズで主力としてプレーし、世界レベルでの存在感を示しただけでなく前回大会でも出色のプレーを披露した日本の大黒柱です。
特徴的なのは強靭な肉体を活かしたパワフルなプレー。
ボールキャリアとタックルの強さは世界でもトップクラスです!
日本代表を辞退していた時期もありましたが、復帰後は再びキャプテンとしてチームのスキッパーに。
本大会でもそのリーダーシップとパワフルなプレーに期待ですね!
日本代表FWの選手たちについてのまとめ
ここまでで日本代表スコッドのFWの特徴と注目選手をご紹介してきましたが、他にも素晴らしい選手ばかりです。
ぜひ自分だけの注目選手を見つけてラグビーワールドカップ2019日本大会を応援してみてはいかがでしょうか?